2020.04.28 「【テレワーク支援企画】 業務の合間に Trailhead でスキルアップしましょう」
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お世話になっております。
ウフル カスタマーサポート Salesforce 担当の 後藤 でございます。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
新型コロナウイルス(COVID-19) に伴う非常事態宣言が発令されたまま連休に突入することになり、心身ともにかなりお疲れのことかと存じます。
弊社でも全社テレワークが4週目に入り、社員からも「テレワーク疲れ」の声が頻繁に聞こえてきます。
その中で目立った意見が、「忙しい時と、作業が全くない時の差が極端になり、オフィスワークの時は周りの誰かに話しかけられたのがテレワーク ではそれもできなくなり、モチベーションを維持するのが大変になった」というものです。
テレワークの状況下だからこそ、本来の業務とは別に「時間が空いた時に有効活用できる何か」が必要だと言えます。
そこで、カスタマーサポート通信でも以前から「いつか取り上げる」と告知して手つかずになっていた「あのテーマ」を、満を持して取り上げさせていただきます。
* Trailhead って何?
Salesforce をアクティブに活用されている皆様でしたら、少なくともその名前を聞いたことはあると思われます。
一言でいうと「Salesforce を楽しく学ぶコンテンツ」です。
ヘルプの文言を引用します。
Trailhead とは?
https://help.salesforce.com/articleView?id=mth_what_is_trailhead.htm&type=5
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Trailhead は、魅力的な小さなコンテンツを使用して、新しいスキルの取得と既存のスキルの向上をサポートします。
Trailhead は、ユーザのスキルを示す評価と、ユーザの進行状況を表すバッジおよびポイントによりゲーム化されています。
Trailhead は学習環境プラットフォームであり、いつでも好きなときにアクセスできる教育コンテンツのライブラリです。
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重要なポイントが
「小さなコンテンツ」
「ゲーム化されている」
「いつでも好きな時にアクセスできる」
という3点です。
「小さなコンテンツ」は、つまり一つ一つのプログラム(=「モジュール」と呼ばれています) が短時間で完了するということで、特に入門~ 初級者向けのコンテンツは概ね15分から30分で完了するため、「一日30分、毎日続けよう」という使い方が可能となっており、冒頭で述べた「業務の合間、ちょっとした時間」の有効活用にも最適です。
「ゲーム化されている」は、モジュールを完了すると、完了の証明となる「バッジ」と成果に応じた「ポイント」が得られ、累積バッジ数とポイントに応じてランクが上がっていくことで、モチベーションの維持と向上につながるという点です。
「いつでも好きな時にアクセスできる」は、モジュールを中断した場合でも、ユーザが再ログインすると、ホーム画面に「進行中のバッチ」が一番目立つ形で表示され、やりかけのモジュールにすぐにアクセスが可能となっています。
<Trailhead ホーム画面:「進行中のバッジ」が最上部に表示>
モジュールを完了すると得られるバッジとポイントによって、ユーザ(Trailhead 上では "Trailblazer" と呼ばれます。「道を切り拓く人」という意味だそうです) のランクが上がっていきます。
アカウントを登録した時点のデフォルト称号は [SCOUT] です。
ポイントとバッジによって以下のようにランクアップします。
- [HIKER]
バッジ: 1 ポイント: 200 - [EXPLORER]
バッジ: 5 ポイント: 3000 - [ADVENTURER]
バッジ: 10 ポイント: 9000 - [MOUNTAINEER]
バッジ: 25 ポイント: 18000 - [EXPEDITIONER]
バッジ: 50 ポイント: 35000 - [RANGER]
バッジ: 100 ポイント: 50000
Trailblazer ランク
https://trailhead.salesforce.
[HIKER] の必要条件は「バッジ: 1 ポイント: 200」なので、何か一つモジュールを完了するだけで [HIKER] にレベルアップできます。
自分のランクがどこまで達しているかは、同じ会社の社員同士ならばお互いに参照できます。(「myTrailhead」の有効化が必要です:後述)
Trailblazer 設定で「公開プロファイル」にした場合は、他の会社・・・いや、世界中の Trailblazer から、ランクを含めた自分のプロファイルが参照されるようになります。
(ゲーム好きの方、特に格闘ゲームや音楽ゲームなど「ランクが明示化される」ジャンルを好む方ならお分かりいただけると思います、ランクが上がることと、他の人のランクと比べることがどれだけのモチベーションにつながるか。)
効率よくランクを上げるためには、バッジとポイントをバランスよく取得することが大事です。
バッジとポイントを取得できる学習方法は大きく2つに分けられます。
- モジュール(複数の単元から構成され、単元ごとのチャレンジをクリアすることでポイントが得られる)
- プロジェクト(指示に従って実践的な作業を行う /モジュールと異なりチャレンジ要素は持たず、文中の指示通り作業を行えば完了となる)
各モジュールの単元は最後に「チャレンジ」があり、チャレンジには2タイプあります。
- ハンズオン(指示された設定作業を、Playground と呼ばれる作業環境で完了させる)
- テスト(いくつかの多答選択肢型クイズで構成される)
ハンズオンでは 500 ポイント、テストでは「ノーミスで 100 ポイント、1ミスで 50 ポイント、2ミス以降は 25 ポイント」、プロジェクトでは「ステップごとに 50 ポイントずつ」得られます。
ハンズオンが最も効率が良いですが、文中の説明を理解した上で設定をいきなり行うのは、Trailhead 初心者の方には少々ハードルが高いはずです。
最初のころは、プロジェクトで基本操作を学びつつ、テスト中心のモジュールをこなすことでバッジを稼ぎ、スキル向上のチェックとしてハンズオンに挑むのがよいかと思われ ます。
これは「Trailhead あるある」なのですが、テスト中心のモジュールばかりを進めることで、「バッジはランクアップ要件を満たしているのに、ポイントが足りなくて昇格できない」という話をよく聞きます、特に [ADVENTURER] から [MOUNTAINEER] に昇格するあたりで。何事もバランスが大事ですね。
<学習方法: モジュールとプロジェクト>
余談ですが、わたくし後藤もささやかながら [RANGER] ランク到達者の一人です。
私の場合は、これも別の意味で「Trailhead あるある」なのですが、[EXPEDITIONER] まではスムーズに昇格できた一方で、ハンズオンばかりやっていたせいで、[RANGER] に昇格するために「ポイントは満たしているのにバッジ数が足りない」という、完全に「バッジ難民」になっていました。 何事もバランスが大事ですね。
* スキル習得だけではない、Trailhead が重要な理由
Trailhead は単なる学習プログラムではありません。
お客様の中にも、Salesforce 認定資格(アドミニストレーターやデベロッパーなど) をお持ちの方がいらっしゃるかと存じます。
認定資格を維持するには、メジャーバージョンアップ(Winter, Spring, Summer) に合わせて4ヶ月ごとにリリース更新試験を受ける必要があるのですが、従来はオンラインで有償の試験を受験するシステムだったのが、数年前に「Trailhead の指定モジュールを完了することで、資格維持とみなす」というシステムに変更になりました。
それまでは年間1万円の維持費が発生していたのが、(Trailhead のモジュールですから)「無償」に変わったことで、有資格者からは歓迎の声が上がりました。(一方、更新の期限が大幅に短くなった(1年⇒4ヶ月)ことで、「失効のリスクも上がった!」という困惑の声もごくごく一部から聞かれました。。。)
【追記 2020.05.07】
Spring '20 より、全資格種別で「年一回の更新」に統一されました。(更新の期限も12ヶ月に延長されています。)
詳しくは Salesforce 公式サイトの案内をご参照ください。
http://tandc.salesforce.com/release-exam
Salesforce がリリース更新試験を無償化してまで Trailhead を推し進めるのは、「ユーザコミュニティを活性化する」という側面も大きいはずです。
(コミュニティの活性化はユーザの成熟につながり、それこそがプラットフォームの発展には必要不可欠ですので)
先ほど「公開プロファイルを有効にするとランクが世界中に公開される」と書きましたが、公開されるのは、ランクというよりむしろプロファイル自体です。
プロファイルを世界中に公開することで、ユーザは「Trailblazer Community」の一員となります。
Trailblazer Community は、ユーザ同士が情報交換できる「Answer」、Salesforce に直接機能追加要望を投稿できる「Ideas」、Salesforce 社員も加わる形でコミュニケートできる「Collaboration」、確認済みのバグや不具合が参照できる「Known Issues」で構成されています。
Salesforce がアメリカ発のサービスである以上、基本的に英語でのやりとりになりますが、ご安心ください、「Collaboration」にはちゃんと日本語のグループ「カスタマーサクセス日本」があります。
* カスタマーサクセス日本 *(Trailblazer Community へのログインが必要です)
https://trailblazer. salesforce.com/_ui/core/chatter/groups/GroupProfilePage?g= 0F9300000001sOH
「Answer」や「Collaboration」で積極的に発言をしたり、初心者ユーザの質問に親切に回答をするユーザ(Trailblazer)のプロファイルを見てみると、その多くが [RANGER] ランクであることがわかります。
Trailhead で高いランクを取得することは、コミュニティでの存在感や信頼度にもつながってきます。
併せて、Trailhead の機能に「Trailmix」というものがあり、Trailblazer が自分でモジュールやプロジェクトを組み合わせてカスタムプログラムを作ることができるのですが、高ランクの Trailblazer の中には「私のおすすめ Trailmix」を作っている人も多いので、コミュニティで存在感を持った Trailblazer をフォローすることで、自分の学習の指針とすることもできます。
Trailblazer Community でお気に入り Trailblazer を探してみるのも、面白いかもしれません。
* 社内教育プログラムとしての Trailhead
Trailhead の拡張機能に「myTrailhead」というものがあります。
これは、Trailhead をベースとして、自社の社員教育プログラムを構築する機能になります。
myTrailhead とは?
https://help.salesforce.com/articleView?id=mth_what_is_mytrailhead.htm&type=5
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myTrailhead は、Trailhead での会社のコンテンツとブランドです。Salesforce Trailhead と同じ小さな、スキルベースの、ゲーム化された学習環境を提供できます。
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Trailhead で扱うコンテンツは膨大すぎて(中には Salesforce とは直接関係ないものも少なくありません)、会社にとってすべてが必要とは限りません。
社内教育担当マネージャは、膨大な Trailhead コンテンツから社員に必要なスキルや適性を考慮し、パーソナライズされたプログラムを構築することが可能になります 。
先ほど Trailblazer Community の項で「Trailmix」についてご説明しましたが、myTrailhead では社内向け限定の Trailmix を作ることができますので、一般的な Sales Cloud や Service Cloud などの学習コースではなく、より「ピンポイントな」カリキュラムを社内に共有することが可能となります。
社内向け Trailmix を通じて取得したバッジやポイントは、もちろん Trailhead 自体にも反映されますので、社外の Trailblazer Community ともリンクして、より深く Salesforce にコミットすることができます。
これを機に、社内教育の一環として Trailhead に着目してみてはいかがでしょうか。
* 自分に適したモジュールを探すには、まず Trailmix から
最後に、Trailhead で学習を効率的に進める方法についてご案内します。
自分が何を学習したいのか、何を学習すべきなのかを明確に認識することが最も大切で、そのためには適切なモジュールを特定することが重要になります。
とはいえ、先述の通り、Trailhead のコンテンツはあまりにも膨大で、目的のモジュールにたどり着くのも一苦労です。
そんな場合、モジュール探しの水先案内人になるのが、「Trailmix」になります。
ホーム画面から「学習 > Trailmix > Trailmix を探す」で「注目の Trailmix」にアクセスできます。
ここに上がってくるのは表題が英語のものばかりですので、一瞬戸惑いますが、中身のモジュール自体はちゃんと日本語に翻訳されているので、注目の新機能をキャッチアップしたい場合は、是非こちらをチェックしてみてください。
「そんなことより、ちゃんと表題も日本語の、初心者向けコンテンツを教えてよ!」と仰る皆様、お勧めの方法があります。
最上部の検索欄、「モジュールやトレイルなどを検索」というところに、「初心者向け」と入れて検索実行してみてください。
検索結果が表示されたら、「コンテンツタイプ」で「Trailmix」だけにチェックを付けてみると・・・
<初心者向け Trailmix の一覧>
Trailmix の表題はこのようにテーマに基づいて付けられていることが非常に 多いので、他にも「Lightning」とか「Service Cloud」とかで検索して、Trailmix を特定することは非常に有効です。
中級以上のスキルを持った方も、もし Trailhead が初めてでしたら、まずは初心者向けのモジュールを通して、ポイントとバッジを稼ぎつつ Trailhead に慣れるのがよいかと思われます。
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非常事態宣言に伴う在宅指示も長期化し、「ほんとに連休明けに解除されるの?」と不安になっている方も多いと思います。(実際に私もその一人です)
だからこそ、落ち着いて「家の中で、今できること」を着実に行うことが大切だと言えます。
この状況を「スキルアップの機会」と捉え、Trailhead で Salesforce スキルの向上を図ってみてはいかがでしょうか。
引き続き、ウフルはお客様のテレワークを全力で支援いたします。
今後ともウフル カスタマーサポートを引き続きご愛顧いただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
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