2020.04.21 「【"特別編" 改め "テレワーク支援企画"】 今だからこそ Salesforce Chatter に再注目してみましょう」
≪ 2020.04.10 「【特別編】 テレワーク必須の状況で Salesforce を円滑に運用するには(稟議や承認の自動化など)」
2020.04.28 「【テレワーク支援企画】 業務の合間に Trailhead でスキルアップしましょう」 ≫
お世話になっております。
ウフルカスタマーサポートSalesforce 担当の 後藤 でございます。
皆様いかがお過ごしでしょうか。
新型コロナウイルス(COVID-19) は未だ収束の気配を見せません。
※ 最新情報につきましては内閣官房の公式情報サイトをご参照ください。
https://corona.go.jp/
緊急事態宣言に伴う外出自粛要請により、全社でテレワークを開始されたお客様会社も数多いと思われる現状、「特別編」と銘打ってテレワーク環境で Salesforce を活用する情報を提供してきましたカスタマーサポート通信でも、この状況がもはや「日常」となってしまった今、「特別編」の冠を出し続けるのが少々無理になってきました。
そのため、「"特別編" 改め "テレワーク支援企画"」に改題し、今後も引き続き「テレワーク環境での Salesforce の使いこなし」について情報を共有させていただきます。
* テレワークの定着を阻む要因について
テレワークを行う上での阻害要因は、大きく2パターンに分けられます。
- 導入を阻む要因
- 定着を阻む要因
導入を阻む要因については、「セキュリティ面の懸念」「システム面の準備不足」が挙げられます。
セキュリティ面の懸念とシステム面の準備不足については、本シリーズの前2回でご案内させていただきました。
セキュリティ面の懸念に対しては
「IP アドレスとログイン時間帯の管理」
「2要素認証による高保証セッションレベルの確保」
システム面の準備不足に対しては
「承認プロセスや Lightning フローによる定型的ルーティーンの自動化」
「物理的な押印手続きに対しては電子契約アドオンを追加して置き換える案」
をご提案いたしました。
導入については上記の通りですが、では、いざ導入したのち、定着を阻む要因とは何でしょうか。
- 同僚、上司、部下と直接コンタクトを取れないために、情報の共有が滞る
- 上司にとっては、部下がきちんと仕事をしているか把握できない
- 社員全員に Salesforce アカウントを付与しておらず、アカウントのない社員は Salesforce ベースのテレワークに参加できない
上2つは Salesforce に限らず「テレワーク全体に共通」のお話ではないかと思われ、3つ目も「Salesforce」を別のシステムに置き換えれば通用するお話ですが、本記事は「 Salesforce ユーザのためのテレワーク推進」に関するものですので、Salesforce に限定してお話を進めさせていただきます。
この「テレワークの定着を阻む3要素」を、追加での開発や改修を必要とせず、迅速に解決できるソリューションがあります。しかも全ユーザが追加オプションを必要とせずに。
そうです、あれです、Chatter です。
* Chatter で、テレワークの定着化を後押し
サポートコンサルタントとしてお客様の運用をアシストさせていただいておりますが、「Chatter を活用されているお客様」は、全体の半分にも満たないという認識です。 そもそも機能自体を無効化されているお客様も少なくありません。
従来の「社員が物理的に同じ場所にいて、直接コンタクトを取って」という環境ならば、わざわざコンタクトを取る場所をネットワーク上に持たなくても特 に支障はありませんでしたが、 テレワーク環境ではそれも通用しません。各々が遠隔にいても同じオフィスにいるのと同じ生産性が求められ ます。
Chatter ならば、「コンタクトを取る場所」「同僚が集まる場所」を、お使いの Salesforce 組織上に展開することができます。
しかも、Chatter は全ての Salesforce 組織に標準機能として含まれますので、今まで有効化してこなかった組織でも、追加オプションを購入することなく、 少々の手続きを踏むだけですぐに使用開始できます。 Salesforce ライセンスを持っていない社員も含めて社内全員が。
( 太字で強調した部分は後ほどしっかりとご案内させていただきます 、なぜ太字にしたかも含めて。)
今更ですが、Chatter の定義について再確認してみましょう。
上の説明を言い換えると、Chatter は「共有とコラボレーションを後押しするもの」となります。
分かりやすく言えば「ソーシャルネットワークサービス(SNS) のお作法を用いて、Salesforce 組織内のコミュニケーションを円滑にするもの」といったところでしょうか。
では、具体的にどうやって「後押し」するのでしょうか。
Chatter が使える場所は以下の通りです。
- 人
- レコード(レポート&ダッシュボード含む)
- グループ
「人」については、文字通り、自分もしくは組織内の他の人に対してメッセージを送信する機能で す。自分に対してコメントしたものは、自分を「フォロー」する他のユーザに表示されます。
(Twitter や Facebook といったオープン SNS での活動を組織内に限定して行う、とイメージするとわかりやすいと思います。)
「レコード」での Chatter 共有は、取引先や商談など特定のレコードにコメントを追加して、レコードの更新を共有するために用いられます。
取引先や商談だけでなく、レポートやダッシュボードにも Chatter の投稿フォームが付随しているので、スケジュールレポートの結果を共有する用途でも使えます。
ある意味一番 Salesforce らしい使い方と言えます。
「グループ」は、一定のテーマに基づき、参加メンバーがコメントを投稿し、それに対して追加コメントをスレッド形式で追加していく際に用い られます。
<人に投稿>のイメージ
<レコードに投稿>のイメージ
<グループに投稿>のイメージ
「Chatter でテレワーク推進を後押し」という観点において、最も重要なのが「グループに投稿」をいかに使いこなすか、になります。
「人に投稿」でも情報共有はできますが、いくら組織内の他のメンバーからやりとりが見えるとはいえ、結局は「一対一」なので、メールでのやりとりとあまり変わりません。
「グループに投稿」の場合、「チーム全員に同時に共有できる」ことに大きな意味があります。
弊社での活用方法を例としてご紹介します。
- 部署ごとにグループを作成し、所属メンバー全員を追加する
- 毎朝メンバーはグループに「今日行う予定のタスク」を投稿する
(最初に投稿するメンバーが行った投稿に、二番目以降のメンバーはコメントを追加し、その日の投稿がひとつのスレッドにまとまるようにする) - 部門長は各メンバーの投稿に対して「いいね」を既読サインとして付け、必要に応じて投稿内容にコメントを追加する
- 「終了報告」も同様にグループに投稿する( 二番目以降のメンバーはコメントを追加する)
- 始業終業報告に限らず、グループ内の情報共有は必ずグループ投稿を使用するようにする
Chatter 専用のライセンスなので、制限事項は多々あります。
例えば、「レコードに一切アクセスできない」ため、取引先も商談もカスタムオブジェクトも問わずすべてのレコードが 参照できません。もちろんレポートやダッシュボードにもアクセスできません。
しかしながら、Chatter の機能は一通り使えますので、<人に投稿><グループに投稿> は不足なく行えます。できないのは<レコードに投稿>だけです。
Chatter ユーザライセンス
https://help.salesforce.com/articleView?id=users_license_ types_chatter.htm&type=5
今回の主題である「グループ内で共有」の場合、実は Chatter Free ユーザアカウントを割り当てれば可能になるので、もし御社組織でまだ Salesforce アカウントを付与していない社員の方がいらっしゃる場合は、これを機にまずは Chatter Free ライセンスでユーザ登録を行ってみてください。
今後の運用でもし取引先や商談などのレコードへアクセスが必要になった場合、「Chatter Free から Sales Cloud など有償ライセンスへの変更」が可能なので、ユーザアカウントと Chatter の履歴は保持したまま、本格的な運用へシームレスに切り替えることもできます。
(有償ライセンスから Chatter Free への切り替えはできません、ご注意ください)
円滑なテレワークの運用は、まずは Chatter 環境の整備から。
皆様、早速来週から取り入れてみてはいかがでしょうか。
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大都市圏の緊急事態宣言から2週間、ついに昨日全国が適用対象となりました。
お客様の疲弊感もかなりのものかと存じます。
ただ、今を乗り切れば、いずれきっと収束するはずですので、「今できること」をしっかりと行い、収束の時を待ちましょう。
引き続き、ウフルはお客様のテレワークを全力で支援いたします。
今後ともウフルカスタマーサポートを引き続きご愛顧いただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
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