2019.11.07 「Salesforce - Winter '20 新機能をチェック(3):大幅に強化されたモバイルアクセス」
≪ 2019.10.30 「Salesforce - Winter '20 新機能をチェック(2):アプリケーション内ガイダンス」
2019.11.15 「Salesforce - Winter '20 新機能をチェック(4):Lightning フローの大幅強化~スケジュールへの対応」 ≫
お世話になっております。
ウフル カスタマーサポート Salesforce 担当の 後藤 でございます。
今週も Winter '20 の新機能をチェックするシリーズをお送りいたします。
前回の最後に「少し高度ですが Lightning フローの新機能に触れます」と予告いたしましたが、社内外よりイ ンパクトのある別機能を先にご紹介しましょうというお声をいただ きましたので、今週はそちらを先にご案内させていただきます。
その「インパクトのある内容」は、「モバイルアクセス」 になります。
Winter '20 では、モバイル機能が「以前とは全く別物」 と言えるくらい大幅に強化されております。
* Lightning Experience デスクトップと統一されたインターフェース
* 強化されたセキュリティ
* カスタマイズ可能な通知、ファイルやダッシュボードへのアクセス
モバイルの新機能についての詳細は、 リリースノートにてご確認ください。
新しいモバイルアプリケーションを使用開始するには、 以下の手順を行います。
* 管理者にて Lightning Experience 設定メニューを開く
* 「新しいモバイルアプリケーションクイックスタート」 にて新機能を理解する
* 新しいモバイルアクセスを使用するユーザに権限を付与する
カスタマーサポート通信をご覧の皆様は管理者権限をお持ちかと思 われますので、まずは画面を LEX に切り替えたうえで、設定メニューにアクセスしてみてください。
左ペインのメニュー、上の目立つところに「新しい Salesforce モバイルアプリケーションクイックスタート」 メニューが表示されているのをご覧いただけているはずです。
画面をスクロールしていくと、「 モバイルサクセスチェックリスト」が表示されます。
「1.新しい Saleforce モバイルアプリケーションについての説明」にて、 わかりやすい動画で新機能の概要と利点を理解することができます 。
Trailhead を進めていらっしゃる方は、 動画の内容がそのままモジュールになっておりますので、 是非バッジを取得してください。
「Salesforce モバイルアプリケーションのための Lightning Experience」
(余談ですが、いずれ近いうちに Trailhead についても記事にさせていただく予定でございます。)
「2.システム管理者ツールをアップグレード」ですが、こちらは LEX の有効化(手動設定が必要だった)と異なり、既に設定済みです。 Lightning アプリケーションビルダーとアプリケーションマネージャに新しい メニューが追加されているので、後程確認してみましょう。
「3.ユーザをアップグレード」については、 ユーザがモバイル新機能にアクセスするために、 プロファイル権限「新しい Salesforce モバイルアプリケーション」を付与します。
カスタムプロファイルについては、 プロファイル設定を開いて当該権限のチェックをオンにするだけで 、 プロファイルに属するユーザ全員に一括で権限を付与できますが、 システム管理者や標準ユーザなど、 システムデフォルトの標準プロファイルでは権限を直接編集できな いため、権限セットを作成し、当該権限を有効にしたものを、 ユーザ一人一人に割り当てていきます。
権限を付与されたユーザが、付与後初めて Salesforce モバイルアプリケーションからログインすると、 このような画面が表示されます。
「使用を開始する」をタップしてみましょう。
モバイルナビゲーション画面は以下のように変わっています。
デスクトップで LEX を使用されている方にはお馴染みの「 アプリケーションランチャー」というワードが表示されています。
そうです、新しいモバイルアクセスでは、「LEX との共通化」が推し進められています。
今までのモバイルアクセスでは、 アプリケーションを切り替えるという概念がなく、 組織の全ユーザが共通のナビゲーションで使用するようになってい ましたが、アプリケーションランチャーの導入により、 ユーザごとにパーソナライズされたナビゲーションを使用できるよ うに進化しました。
なお、従来のモバイルナビゲーションのデフォルト設定も「 Mobile Only」というアプリケーションの一つになっていますので、 ユーザは混乱せずに新しいモバイルアクセスに慣れていくことがで きます。最初は「Mobile Only」からスタートし、 アプリケーションランチャーから通常デスクトップで使用している アプリケーションに切り替えるのが好ましいでしょう。
アプリケーションランチャーをタップすると、 アプリケーションの選択メニューが表示されます。
ちなみに、アプリケーションごとに「 デスクトップではランチャーに表示、モバイルでは非表示」 という設定も可能です。
モバイルでは使用しないアプリケーションは「デスクトップのみ」 に変更すると良いでしょう。
続いては、モバイルでレコードを何か開いてみましょう。
今回は商談レコードを開いてみます。
LEX で見覚えのある「商談フェーズパス」が表示されています。
そう、初期設定は LEX デスクトップのデフォルトのページレイアウトがそのまま反映され ています。
但しモバイルの小さい画面ではサイドバーや左右ページの表示が出 来ないため、アクションが最上部に、 ヘッダーやサイドバーがその下に表示、メイン画面がさらに下、 関連リストは最下部に表示されるような設定になっています。
デスクトップと共通のナビゲーションは確かにわかりやすいのです が、 モバイルで不要な項目は非表示にした方が好ましいと思われます。
Winter '20 では、Lightning アプリケーションビルダーで「 デスクトップ用とモバイル用のページを別々に設定できる」 新機能が提供されておりますので、そちらを有効活用しましょう。
Lightning ページ新規作成画面でのテンプレート選択画面です。
例えば「ヘッダー、サブヘッダー、右サイドバー」を選ぶと、 デスクトップとモバイルそれぞれの見え方イメージが表示されてい ます。(先ほど記したとおり、 モバイルでは各範囲が上から順に積み上げられます。)
ヘッダーには強調表示、サブヘッダーには Chatter、メイン画面にレコードの詳細、 右サイドバーに関連リストと活動を割り当てます。
割り当てたら「保存」→「有効化」をクリックします。
有効化画面にて「組織のデフォルトとして割り当て」 をクリックすると・・・
「フォーム要素を割り当て」メニューで、ページ割り当てを「 デスクトップのみ」「モバイルのみ」「 デスクトップとモバイル両方」から選択するようになっています。
今回はモバイル専用ページレイアウトなので、「電話」 を選択します。
これにより、 デスクトップとモバイルで別のページレイアウトを割り当て、 モバイルアクセスをより使いやすいものにすることができます。
今回は「組織のデフォルト」で登録しましたが、 もちろんプロファイルごとにそれぞれページを割り当てることがで きますので、 よりきめ細かくパーソナライズされた設定が可能となっています。
そして重要な点が、「LEX が土台となっている」という点です。
そもそも設定を行うためにまず LEX に切り替えることが前提となっていることからも、この機能は「 モバイルの LEX 化」と言っても差し支えありません。
これを機に、Classic 環境限定でお使いのお客様も、LEX との共存をご検討いただければよろしいかと存じます。
関連ヘルプ:
Salesforce アプリケーションのカスタマイズ
https://help.salesforce.com/ articleView?id=salesforce_app_ customize.htm&type=5
Salesforce モバイルアプリケーションのナビゲーションメニューのカスタマイ ズ
https://help.salesforce.com/ articleView?id=salesforce_app_ customize_nav_menu.htm&type=5
Lightning アプリケーションビルダーを使用した Lightning アプリケーションのカスタマイズ https://help.salesforce.com/ articleView?id=dev_apps_ lightning_customize.htm&type=5
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Winter '20 新機能の紹介も、次回で一旦区切りといたします。
(前回の予告通り、「プロセスビルダーと Lightning フローの新機能」のご案内をいたします。)
それ以降は、Salesforce の諸機能をより深く掘り下げる形で取り上げていく予定ですが、「 この機能について詳しく説明してほしい」ご要望ございましたら、 是非お気軽にお知らせいただければ幸いでございます。
今後ともウフル カスタマーサポートを引き続きご愛顧いただきますよう、 何卒よろしくお願い申し上げます。
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