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2024.6.21 「Salesforce - 旧ワークフロールール&プロセスビルダー廃止に伴うフローへの統一、では今までやってきたことはフローでどうやるの?」

お世話になっております。
ウフル カスタマーサポートでございます。

 

前々回の記事で「ワークフロールールとプロセスビルダーのサポート終了スケジュールが確定しました」とご案内いたしました。

 

2024.5.17 「Salesforce - ついに確定しました、ワークフロールールとプロセスビルダーのサポート終了 ~ フローへの移行を検討し始めるタイミングです」
https://csminfo.uhuru.jp/hc/ja/articles/32547471535513

 

その時は「既に作成済みのワークフロールールやプロセスをフローに移行する」話をいたしまして、「新規作成の時はどうするか」については場を改めてとしておりました。

今回は後半として「今までワークフロールールやプロセスビルダーでやっていたようなシンプルな自動化設定は、フローでどうやればいいの?」についてご案内をさせて頂きます。

 

 

フローで作成するシンプルな「条件に合致した際に項目自動更新やメール送信アクションを行う」プロセス

 

設定メニューを開き、検索ボックスに「フロー」と入力、または以下のメニューから遷移します。

 

設定>ホーム>プロセスの自動化>フロー

 

 

フローのホーム画面から、右上の「新規フロー」を開きます。

 

Summer ’24 でリリースされた「新しいオートメーション Lightning アプリケーション」については、後日新機能特集で取り上げたいと思います。(まだ表記が英語交じりなのは恐らく今後のアップデートで改善されるのでしょう)

 

 

新規フローのメニューが表示されます。
今回は「最初から開始」を選択します。
(テンプレートを使用したフローの効率化についても後日別の記事でご紹介します)

 

 

フローの種別を選択します。
レコードの作成、更新時の条件によって起動させる場合、レコードトリガーフローを選択して開始します。
従来のプロセスビルダーやワークフロールールは、設定した条件に当てはまると起動するものなので、レコードトリガーフローがそれに該当します。

画面フローとスケジュールトリガーフローなど、開発が不得手なシステム管理者の方でも扱えるフローが他にもありますので、こちらも後日の記事でフォローします。
プラットフォームイベントトリガーフローや自動起動フロー(トリガーなし)は外部の Apex トリガーなどから呼び出すフローになり、少々敷居が高いので、先ずは「基本はレコードトリガーフロー」と覚えておけばいいと思います。

 

そういえば初代バージョンのフローって実質「自動起動フロー(トリガーなし)」だけだったんですよね。

 

 

レコードトリガーフローの要素は5つあります。

  • 開始(オブジェクトの指定、条件の設定)
  • データ(フローの対象となるレコードの特定)
  • ロジック(条件分岐など)
  • アクション(項目自動更新、メールアラート、子レコードの作成など)
  • 終了

とはいえ、「自動レイアウト」を選んだ場合、開始と終了は自動でセットされますので特に意識する必要はありません。最初のうちはデフォルトの「自動レイアウト」のままでよいでしょう。

 

開始要素で、フローを実行するオブジェクトを選択します。
さらに条件を設定して、特定レコードの作成/更新時にのみ実行される様にできます。

画像の場合、取引先オブジェクトで

  • 「年間売上げ」(AnnualRevenue)が 150 万円以上、かつ
  • 「取引先番号」(AccountNumber)が "1234" で始まる

という内容でレコードが作成された、もしくは更新された際に起動するものになります。

 

 

 

 

「決定」要素を使用することで、さらに条件を絞り込み、実行する内容を分岐させることができます。

イメージ画像では、取引先の年間売上が

  • 「200万円以上」
  • 「180万以上200万未満」
  • 「それ以外(デフォルト)」

というように分岐させ、分岐先にそれぞれに異なる内容で動作を実行できるようにしています。

 

ワークフロールールではこのような場合ルールのエントリ自体を分けないと(3つ作成しないと)いけなかったので、その点では管理がかなり楽になりました。

 

 

 


決定要素で分岐した条件の先に「レコードを更新」要素を設定し、それぞれレコードを更新するよう設定します。

  • 「200万円以上」の場合、「顧客重要度」(CustomerPriority) 項目の値を「高」 (High) にする
  • 「180万以上200万未満」の場合、値を「中」(Medium)にする
  • 「デフォルト」の場合、値を「低」 (Low)にする

 

<年間売上げが 200 万円以上の取引先に、顧客重要度を「高」にセットする>

<年間売上げが 180 万円以上 200 万円未満の取引先に、顧客重要度を「中」にセットする>

 

<年間売上げが 180  万円未満の取引先に、顧客重要度を「低」にセットする>

 

 

アクション要素では、項目自動更新のほかに Chatter 投稿メールアラート送信が選択できます。
今回は例として、年間売上げが「200万円以上」の場合、レコードを更新したのちにレコードの所有者に通知メールを送信するよう設定します。

 

アクション>メール>メールを送信

 

 

 

 

今回はメール送信アクションを最初から作成していますが、ワークフロールールで設定済みの Classic メールアラートアクションを再利用することもできます。

 

アクションを検索 > メールアラート

 

ここに既存のメールアラートが表示されます。

 

 

フローが完成しましたので忘れないように保存しましょう。

保存後、右上の「有効化」をクリックしてオンにしなければ動作しないため注意が必要です。
(ワークフロールールではデフォルトが有効で保存されるので、フローに慣れるまでは有効化設定を意識しましょう)

 

 

ワークフロールールやプロセスビルダーに慣れた方にとってフローは最初は取っつきづらいかもしれませんが、「ワークフロールールではあの時設定はああだった、フローではこうなのか」と関連付けるように意識すると、本質は一緒なので、恐らく慣れるまでは時間が掛からないと思います。

 

今回は従来のワークフロールールで出来ていたことをフローでどのように設定するかについての、いわゆる「基礎編」のお話でしたが、今後「フローでしかできない」、どちらかというと「Apex トリガとかでカバーしていた高度な更新をコーディングなしでフローにて構築する」部分に手を付けていく際には、変数の扱いとかループ更新とか、ワークフロールールやプロセスビルダーには出てこなかった概念が次々と出てきますので、今後「応用編」についても是非場を設けさせていただければと思います。

 

ご不明点は遠慮なくご相談ください。
今後ともウフル カスタマーサポートを引き続きご愛顧いただきますよう、 何卒よろしくお願い申し上げます。

 

 


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