・リード
・取引先

上記2つのオブジェクトへ共通のコードを付与して検索をした際に、リード/取引先2つのオブジェクト情報を表示させる方法はありますでしょうか？

 

ご認識の通り、「リードだけ」「取引先だけ」でしたら、グローバル検索やレポートで容易に抽出が可能です。しかし「リードと取引先にまたがってユニークなコードを持たせ、検索やレポートで抽出する」となりますと、実現には少々アプリケーションの作りこみが必要となってまいります。

Apex トリガなどの開発メソッドを使わず、Salesforce の標準カスタマイズ機能のみで実現する例を以下に記しますので、ご参考にしていただきたく存じます。

１．リードと取引先にそれぞれカスタムテキスト項目「顧客コード」を作成します。

２．カスタムオブジェクト「顧客コード管理用」を作成します。
　　 > 名前項目（Name 項目）は自動採番形式にします。
　　 >「レポートの許可」には必ずチェックを入れます。

３． 「顧客コード管理用」オブジェクトに、リードと取引先への参照項目を作成します。

４． 「顧客コード管理用」オブジェクトに、リードと取引先の顧客コードを
　　そのまま引用するカスタム数式項目を作成します。
　　項目の参照名は、仮に AccountID （取引先の場合）LeadID（リードの
　　場合）とします。この参照名は ６． のワークフロー項目自動更新の
　　数式で使用します。

５． 「顧客コード管理用」オブジェクトに、カスタムテキスト項目
　　「リード＆取引先顧客コード」を作成します。
　　 > ユニーク（重複を許可しない）チェックをオンにしておきます。
　　　これは「一意の顧客コードを持ったリードや取引先が存在する場合に、
　　　同じコードでリードや取引先が新たに作られるの防ぐ」意味合いがあります。

６． ワークフロールールの機能を使用して、リードまたは取引先の顧客
　　コードを、カスタム項目「リード＆取引先顧客コード」にコピーする
　　ロジックを作成します。
　
　　 ・ 評価条件：「レコードが作成または保存されたとき」
　　 ・ ルール条件：数式で "true" とだけ入力 （全レコードでワークフローが
　　　動くようにする）
　　 ・ アクション：項目自動更新（「リード＆取引先顧客コード」）
　　 　項目値：数式
　　　　IF (NOT( ISBLANK( AccountID__c ) ) , AccountID__c , LeadID__c )
　　　 （⇒ 取引先が指定されている場合は取引先の顧客コードを優先してコピー
　　　　するという意味です。）

７． リードレコードを作成した際に、レコード画面下部の「顧客コード管理用」
　　関連リストで、新規レコードを作成して、何も編集しないで保存します。
　　⇒ ワークフローが働いて、リードの顧客コードが、顧客コード管理用
　　レコードの「リード＆取引先顧客コード」にコピーされます。

８． 同じように、取引先レコードを作成した際に、「顧客コード管理用」レコードを
　　作成し、そのまま保存することで、取引先顧客コードが、「リード＆取引先顧客
　　コード」にコピーされます。

９． 「顧客コード管理用」オブジェクトのレポートを作成することで、リードと
　　取引先に共通して振られた顧客コードの一覧を参照することが出来ます。

 

なお、顧客コードが振られたリードについて「取引の開始」を行った場合、 取引開始時の項目の紐付けによって、リードの「顧客コード」を取引先に移行することはできますが、リードに関連づいた「顧客コード管理用」レコードは、移行先の取引先には自動で紐付け変更されませんので、手動で変更する必要があります。

併せて、リードや取引先が作成および編集されたタイミングで、「顧客コード管理用」レコードを「自動で」作成するロジックについては、標準機能では実現できず、Apex トリガという開発メソッドを組み合わせる必要がございます。

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